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パパ建築士の部屋

第7話 要る?要らない?子ども部屋

今回はちょっと学問的なお話からスタートです。
人間生活を優先する住居学を提唱した清家清(せいけきよし、1918-2005)さんという建築家が、その著書「ゆたかさの住居学」のなかで子ども部屋に関してもいろいろと興味深いお話をされています。
その一部をご紹介します。

――私は子供部屋を勉強部屋と言うのがよくないと思う。勉強という言葉は「勉めを強いる」で、母親の口癖は「勉強しなさい」で個室に閉じ込めるが、子供を勉強させるために部屋に閉じめるのはむしろ逆効果。ナンセンスな話である。(中略)小学生までの児童には子供部屋という特定した個室空間は要らぬ。小学生ぐらいだと勉強で褒められるのが嬉しい年頃なので、むしろ母親が側にいる食卓で勉強のほうがいい。

また、義務教育についてもあくまでも親の義務であり、子どもにとって勉強は勉めを強いられるものではなく権利であると語っています。

▲清家清著「ゆたかさの住居学」
(情報センター出版局)

「学寝分離」のすすめ

前述の清家氏の話のように、子ども部屋については以前よりいろいろな意見が交わされている。「勉強=個室」という単純な図式でなく、子どもの年齢や勉強(作業)の内容にあわせてその空間を作っていけば良いと思う。例えば、図書館の閲覧コーナーで勉強する学生のように周囲の人達の気配を感じつつ、その環境を利用した相乗効果で集中力を高める方法もある。
また一方、規則正しいリズムを持った深い睡眠は子どもの成長に必要不可欠なものであり、その実現にはプライバシーの確保された個室は有効であると思われる。
つまり、「子ども部屋=寝て勉強する個室」とする固定概念を捨て、必要最小限の寝る空間を確保し学ぶところを臨機応変に考えていくことが大切なのである。

▲ひとりの寝る空間は、約3.2帖。クローゼットを可動式にしておけば将来7.5帖の部屋として使える。

▲吹抜けを介して1階とつながっている家族共用のスタディーコーナー

ベッドロフトってなぁに?

ロフトとは、屋根裏部屋や屋根裏に設ける倉庫・棚のことを言います。斜めに傾斜した(LOFT)天井のある空間です。
通常は居室空間の上を収納に利用するのですが、この「ベッドロフト」は逆さまです。下のスケッチにある様に下を収納、上をベッドスペースとして利用しています。この利点は3つあります。

  • (1)収納が2階の床と同レベル(段差がない)ので重いもの、かさ張るものの収納がラク。
  • (2)固定階段が可能*1 なので、上がり降りや安全性にあまり負荷が掛からずにちょっと落ち着いた睡眠空間が得られる。
  • (3)さらにその上のロフト(収納空間)へのアクセスも容易である。
*1 :  地域の行政指導により異なる場合があります。

▲子どもが小学生のうちは仕切りを作らず、広々と。

▲高い勾配天井を利用し「ベッドロフト」を。

▲上部はベッド、下部は収納に。

ドアに小窓を

第4話の「♪窓をあければ〜」でご紹介したように、もし吹抜けに面して子ども部屋がとれるようなら、是非とも室内窓をお勧めします。(右写真参照)
ただ、限られた条件のなかでは必ずしも可能ではありません。そんな時は子ども部屋のドアに小窓をつけることをお勧めします。(左写真参照)
子どもがまだ幼い時はガラスは透明素通しで、廊下からでも中の様子が伺い知れるように。そして、プライバシーが必要な年齢になったらガラスにフィルムなどを施し、灯りのON/OFFだけでもわかるようにと、家族の気配を感じられる家づくりのアイディアはいろいろとあります。

▲子ども部屋のドアに小窓を。

▲室内窓を子供部屋に。

おまけ きっと役にたたない建築豆知識 その7

「捨てコン」
(すてこん)

捨てコンとは、

正式(?)にいうと「捨てコンクリート」。
建物の基礎(鉄筋コンクリートが一般的)を作る際に、その前工程として、地ならしした砕石の上に敷き詰めるコンクリートのこと。通常厚さは3〜5cmほどで建物の強度にはさほど影響しません。

役割は、

  • (1)基礎工事の下地として水平面の基準をつくること、
  • (2)基礎工事の中心寸法などを実寸大で描く(墨だしという)キャンバスとなること、
    です。

つまり、

「使い捨てコンタクトレンズ」とはまったく関係ありません。

子育てをがんばるパパを応援する住まい 三井ホームのモデルハウス
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